2016年 秋フリー(飯豊山縦走)報告

 

メンバー:天野・星・高山・北村・小林

 

 

 

108日 大日杉小屋―地蔵岳―切合小屋 

 

 前日の夜にレンタカーで出発。SLがバイトだったので出発が21時過ぎになってしまったが、特に迷うもなく4時間ほどで登山口に到着した。車内で仮眠をとって、日の出とともに山行を開始。この時、車の後部座席のライトが点灯したままになっていたが気づく人はいなかった。天気予報では午後から雨ということで、それっぽいどんよりとした空模様である。しかし、夏合宿以降度重なるトラブルで一度も山に行けてなかったのでみんなのテンションは高め。樹林帯を30分ほど歩くと突如目の前にでかい岩壁が出現した。ザンゲ坂というらしい。垂れている鎖をつかみながら登る。けっこう楽しい^^。でも2日後にはここを下ると思うとちょっと怖いかも。地味な樹林帯を抜け景色の良い稜線に出ると、それを見計らったかのように雨が降り出した。地蔵岳に着き、Lのカロメを食べる。カロメは山で食べるとおいしい。このあたりから風が強くなり、ガスがかかってきた。秋の山と言えば紅葉だが飯豊山は思ったほど色づいていなかった。まだ時期が早いらしい。横殴りの冷たい雨とガスの中、さらに稜線を進む。びっくりするほど気温が下がってきた。みんな一言もしゃべらなくなる。登山道に水が流れ出し、まるで川の中を歩いているようだ。途中の旧錬コースに出てきそうな岩尾根を抜けると、広大な谷に入る。大きな谷にいくつもの小さな谷が流れ込み、幻想的な風景だ。ぜひ天気の良いときに見てみたい。谷を抜けるとすぐ切合小屋に着いた。本当はテントを張るつもりだったが、この突風では無理だろうということで小屋泊にする。それにしても寒い。みんなでウイスキーのお湯割りを飲んでやり過ごすことにした。

 

 

 

109日 切合小屋―飯豊山―切合小屋

 

 相変わらず朝から雨。ここから先は樹木がほとんどない高山植物帯になる。切合小屋を出発して1時間半、今回の山行で一番の危険ポイント御秘所に着く。おひそと読む。ここは切り立った岩稜で滑落したら30mくらい落ちる。高所恐怖症の人には無理そう。1人ずつ慎重に登る。ここを超えると飯豊山はすぐそこ。風がとんでもなく強くなってきたので、飯豊山手前の本山小屋にいったん回避。20㎏のザックが転がるほどだった。1時間ほど待つが風はいっこうに弱まらず、気温も明らかに下がってきている。計画では御西岳まで行くつもりだったが、仕方なく飯豊山の山頂まで行って引き返すことにした。飯豊山と御西岳の間にあるという炭酸の湧水を飲むことができず残念。来年に持ち越しだ。切合小屋に戻り、時間があったのでまたみんなでウイスキーを飲んでグダグダする。

 

 

 

1010日 切合小屋―地蔵岳―大日杉小屋

 

 最終日にしてやっと雨があがった。一日目はガスで分からなかったが、稜線から飯豊山の全貌を望むことができた。飯豊山はやはり大きな山だ。東北のアルプスと言われるのもよくわかる。雪渓が残る初夏に行くのも面白いかもしれない。下山はテンポよく進む。雨上がりの登山道は滑りやすいものだが、飯豊山はとりわけよく滑る。木の根が張り出していて歩きにくい。北村と小林はよく転んでいた。途中フライパンを持って歩く若者の集団とすれ違った。

 

十一時ごろには登山口に到着した。しかし、車のバッテリーが上がっていたために足止めを食らう。今年はレンタカーのトラブルが多い。本当に困ったものだ。キノコ採りに来ていたおっちゃんが12時頃に下りて来たので、バッテリーの充電に協力してもらった。帰りは珍しい(たぶん日本で唯一の)間欠泉に直接入れる温泉に寄って汗を流した。間欠泉は露天風呂の真中にあった。思ったよりもぬるくて、噴水のある温水プールといった感じだ。露天風呂は混浴だったが、当然ながらサプライズは起こらず、みんな普通に温泉を堪能した。その後、みんなでかつ丼を食べながら反省会をし、レンタカー返却の時間が迫っていたので高速道路をぶっ飛ばして帰宅。北村のバイトにも間に合った。めでたし、めでたし。

(文責:☆)